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「医療DX令和ビジョン2030」の先陣を切る。社会のためになる実感を求めてITコンサルからファストドクターに転職した話

DXチームによるブログリレー5回目の今回は井本さんによる投稿です。

※前回(第4回目)までのブログはこちらからご覧ください。

ぜひご覧ください。

井本 紗也子プロフィール
奈良女子大学卒業後、新卒でSE職を経て、アビームコンサルティング株式会社に転職。業務プロセス/ITコンサルタントとして、商社・製造業へのERPシステム導入を多く経験。長期に渡る海外出張や外国籍メンバーとのプロジェクト推進を経て、小売業へのBPR施策の導入支援を担当。
世の中の為になることを、より実感できる環境を求めて、2021年ファストドクターに入社。


社会課題に真正面から対峙しているチャレンジングな環境で働きたい

私は新卒入社したSIer企業で4年半、システムエンジニアとして勤務しました。当時は主に、走りであったBIツールを導入するプロジェクトに携わっていました。その後、総合コンサルティング会社に第二新卒として転職し、10年間IT・業務コンサルタントとして勤務。コンサルタント時代は、大企業がクライアントとなることが多く、ERP基幹システム導入による業務標準化・決算早期化プロジェクトやOCR・RPAツール導入のプロジェクト、業務プロセス改善プロジェクトなどに携わりました。多くのプロジェクトに携わるなかで、構想策定からシステム導入後支援までの一連のフェーズを経験し、業界も鉄道、製造業、商社、小売と幅広く、業務も会計からSCMと多岐に渡って経験を積むことができたと思います。コンサルでもある程度スペシャリスト的なキャリアを構築する人が多いなか、完全にジェネラリストに振り切ったキャリアを歩んできました。

そして、コンサルタント10年目になり、改めて今後のキャリアを考えた際に、純粋にもっと世の中の為になることを、より実感できる環境で、自分のスキルや経験を還元したいと考えるようになりました。また、これまでのキャリアは他社を支援する立場であり、何か事業を主導する側でなかったことから、社会貢献性の高い事業会社で働きたいと強く思いました。

ファストドクターを選んだのは、医療における社会課題に真正面から対峙しているビジネスにチャレンジしているからです。超高齢化社会を迎える日本において『医療』は切っても切れない分野です。前職では健康経営をテーマとするプロジェクトに参画し、日本は平均寿命の長い国であっても健康寿命はそれよりも12年余り短いと知りました。そこで「真に健康であること」の重要性に気づき、さまざまな制約も多いこの医療業界のため、ファストドクターの試みはよりチャレンジングで面白そうだと思いました。

当時、面接担当だった代表取締役の水野とのやりとりを通して、並行して受けていた他社と比較して会話のテンポが圧倒的に速く、意思決定の速さ・スピード感を持って働けそうだという印象を強く持ちました。

圧倒的なスピードで『クリニックポータル』のプラットフォームを構築、リリース

入社してからの最初の大きなプロジェクトは、『クリニックポータル』という在宅医療支援事業(夜間・休日にファストドクターが在宅診療クリニックの代わりに往診する事業/詳しくは小山さんの記事から)の契約先クリニックと情報連携を行うプラットフォームを構築するプロジェクトでした。ポータル構築前はスプレッドシートで運用していた業務を紐解き、現状業務フローを作成し、ポータルに組み込む機能や画面イメージ、ファストドクターの基幹システムとの連携を考えながら、構築後の業務フローを組み立てました。必要に応じて、利用者となるクリニックに盛り込みたい機能をヒアリングしました。

これだけ聞くと、ITコンサルやSIerがやっていることと何ら変わらないように聞こえるかもしれません。しかし、私が驚いたのは、いわゆる要件定義の工程をプロジェクトオーナーである法人事業部の小山技術開発部の宮田を交え検討し、スクラッチで開発し始めるという完成までの圧倒的なスピードです。検討開始から約5か月で、リリースすることができました。過去の経験から同規模のシステムをITコンサルやSIerに外注して進めていたら、2倍以上の時間が必要だったと思います。圧倒的な技術力を持つエンジニアが社内にいることの強みを強く感じました。

在宅医療支援事業自体が世の中としても新しいサービスであり、契約数は急速に伸びています。リリース当初と比較して今では3倍以上のクリニックがこのポータルを利用していて、クリニックからも改善要望や追加機能の要望をいただき、日々改善を行っています。類似事業が少ないため正解がなく、純粋に「クリニックや利用者にとって一番良い姿は何か」という目線で自分たちで考え、決めて作ることができるのは、こんなにもやりがいを感じられるものなんだと…ファストドクターに転職して初めて味わう感覚でした。

現場をみてすぐに施策を打ち改善し、積み重ねていく文化が醸成されている

私の入社後も、ファストドクターは新型コロナウイルス感染症の波に翻弄された1年間でした。第6波、第7波をファストドクターの社員として経験しましたが、オミクロン株が主流になり、暴力的とも言えるほどの患者数で、2022年8月はオンライン診療のみで過去最高の診察数となりました。今までは各オペレーション部門が運用でカバーできていたことも、いよいよ限界がきました。大量の作業を自動化するという文脈でDXという言葉が使われることが多くありますが、点の業務を自動化するだけでは業務プロセス全体の効率化には不十分だと私は考えます。ファストドクターの業務プロセスは想像以上に複雑で、少しニュアンスの違う似た業務が重複することもあります。特に、第6波や7波時のように急に相談件数が増えたり、新たなサービスを始めたりする場合にこうした事例が多く発生します。

実際に業務を経験したり、隣で見たりすることで、点と点の業務が繋がり、根本的な解決策を実行することができています。DXチームのメンバーは点と点の業務を俯瞰して見ることができるメンバーばかりで、コロナ禍でも現場オペレーションを体験してすぐに施策を打ち、翌日には効果を確認するということができました。各オペレーション部門もこうした小さな改善を躊躇なく受け入れ、改善を積み重ねる文化が醸成されているので、DXとして非常にやりやすい土壌があります。

医療業界のDX化が本格化、そのための先陣を切る

私たちDX推進チームは、経営インパクトのある改善を推進することが最重要ミッションとして位置づけられています。その中でも、医師の診察をいかに効率よく行えるようにするか、今後より多くの患者さんを診察するために医師のファストドクターに対するエンゲージメントをいかに高めるか、個人的な直近のミッションとして検討しています。

現場に足を運び、医師や本部スタッフからヒアリングをして仮説を立て、施策を検討する。データも踏まえて本当に効果が出る施策なのかを判断し、実装に移すことは難しさもあります。一方で、一連の流れをリードできるのは、DXというポジションの醍醐味、面白さでもあると実感しています。そして、厚生労働省から『医療DX令和ビジョン2030』が発信されたように、遅れを取っていた医療業界もいよいよDX化が本格的に開始。ファストドクターはその先陣を切って進めることができるメンバーが揃っています。

世の中でも盛んにSDGsが叫ばれ、社会課題の解決に取り組む企業も増えてきました。その中でもファストドクターは社会課題解決に取り組むど真ん中のスタートアップです。世の中が変わっていく姿を肌で感じられる事業に携わる、リードするという経験は、コンサルを続けていた頃よりも圧倒的に手触り感をもって携わることができています。私と同じように医療業界の経験がなくても、IT・業務コンサル出身者は、その知識経験を活かして、即戦力として活躍できる会社でもあります。ぜひ、同じ思いを持っている方、これまでの知識経験を活かしたい方と、まだ見ぬ新たな医療の世界を作りたいと思っています。


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