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【エンジニア向け】「成長機会と心理的安全性のつくりかた」上司と部下の対談から紐解いてみました!

ファストドクターテクノロジーズ』とはファストドクターにおけるバーチャルカンパニーです。医療DX事業の高速化やヘルスケアデータ活用を主軸とした新規事業開発を担うために、2022年12月1日付けで編成されました。今回は、ファストドクターテクノロジーズのCTOである宮田芳郎さんとリードエンジニアである石田真也さんが、エンジニアとして入社してからの振り返りと、それぞれ組織に対してどのようなことを考えていたのか、自身の成長および今何を思うのか、などについてお話いただきました。

▼宮田 芳郎のプロフィールは記事からご確認ください

石田 真也のプロフィールは記事からご確認ください

※記事は取材時点(2023年2月)での内容です。


エンジニアメンバーのひとりからチームを引っ張るリーダーに

宮田>
石田さんが2022年5月に入社してから、半年以上経ちましたね。これまでさまざまなプロジェクトを担当して、短期間ですごく成長していると感じています。石田さんとしては、入社から今までを振り返って、どのように自分自身が変化したと思いますか。

石田>
これまではいちエンジニアとしてチームのメンバーのひとりにすぎませんでしたが、ファストドクターに来てからは、私が主導で進めるプロジェクトをいくつか任せてもらえるようになり、それは大きな変化だと感じます。最初は医師が救急往診現場に向かう際に使用している医師サイトの改修などの規模の小さいプロジェクトから始め、今ではオンライン資格確認などの全社マターとして大きなプロジェクトをリードさせてもらうようになっています。プロダクト制作において、自分がチームのリーダーになるという貴重な経験をさせていただき、そのスキルが少しずつ身についてきていると自分自身でも感じています。

※オンライン資格確認は、マイナンバーカードのICチップまたは健康保険証の記号番号等により、オンラインで資格情報の確認ができること

宮田>
今日もコミットメント会議という場で、各部門長やシニアマネージャー、経営陣に向けて、石田さんからプロジェクトの内容を説明してもらいましたよね。メンバーのひとりだったところからチームを引っ張っていくリーダーにまで成長してきた、この要因をご自身ではどのように考えていますか。

石田>
宮田さんから成長の機会を与えられたことは、大きいと思います。そもそも機会がないと学習できませんから。また、困ったときに周りにスペシャリストがたくさんいる会社であることも大きいです。例えば、業務で困ったことがあればDXチームに聞いたり、技術やインフラに関することであれば宮田さんや業務委託の方に聞いたり、そうすればおおよその方向性は決められることが多いので。そういう方たちの助けがあることがわかっていて、実際に助けてもらいながら、それを自身の知識として身につけつつ進められる環境であると思います。

リードエンジニアとしてチームシップに期待

宮田>
私が石田さんに期待していたのは、チームシップで組織を引っ張っていくことです。石田さんは元々陸上部の部長であり、そうしたチームシップを学生の頃から経験しているエンジニアは珍しいと思っています。私自身はどちらかというと、チームや組織への興味より、圧倒的な事を起こしたいという気持ちやプロダクトへの興味のほうが強いので、そうした点でチームシップの部分を一部お任せして組織を引っ張っていってもらえるといいなと考えていました。

石田>
そうですね。宮田さんから期待していただいていることも伝わっていましたし、実際にチームを任せていただいていると実感しています。私自身も人やチーム、組織論のようなところに興味があるので、自分の思考ともマッチしていると思っていて、ありがたく取り組ませてもらっています。

宮田>
先ほど「成長の機会を与えられた」という話もありましたが、石田さんにはマネージャーとしても開発の仕事としても”裁量権が大きな仕事を持ってほしい”と思っています。そのため、私としてもアサインの仕方についてはかなり勉強していますし、日頃から意識しています。例えば、ストレッチアサインメントという本人の成長と方向性とも合って、ストレッチ目標として適度なチャレンジをいかにセットするかというのはマネージャーの大きな役割だと思っています。

ただ、同時にすべての仕事をお願いしたり、本人にとってスキルが高すぎる業務を振ってしまったりすると、パニックゾーンに入ってしまうので気を付けなければなりません。一つひとつの仕事の整合がとれないと、きちんと経験を噛みしめることができないし、成長の実感は得づらいので。これは『急成長を導くマネージャーの型』(※)という本で私は学びました。とはいえ、石田さんもこれまで大変で困難なこともあったかと思います。それはどのようにして考えて、乗り越えていったのでしょうか。

※急成長を導くマネージャーの型/長村 禎庸 (著)

石田>
これまで仕事を進めていくなかで大変だったことや、結果として失敗に終わったことも多くあります。だけど、基本的には自分ができていないということをまずは認めて、周りに相談をして、それで大きな問題にならないようにと意識していました。今回はこうした失敗をしてしまったけど、次回からはこうしようと、当たり前ではありますけどPDCAのサイクルを自分のなかで高速で回していました。

安心して相談や報告ができる、心理的安全性の高い環境

宮田>
自分ができないことを認めて、周りに相談すること、簡単なようで難しいですよね。石田さんからみて、ファストドクターテクノロジーズや会社として組織の雰囲気をどのように感じていますか。

石田>
心理的に安全度が高い場所だと思っています。ある程度のパワーバランスや能力差というのはありますが、この人は怖いから話しかけにくいから避けようということがあまりない組織だと思います。

宮田>
石田さんはチームシップの経験があるのは大前提としても、周りの人との関係性もいいですよね。傍からみていても、相談に乗りたいと思えるような人だと感じます。

石田>
そう言っていただけて嬉しいです。宮田さんはその人に合わせて、成長させようとする意識が強い方なのだなという印象があります。一緒に働くようになって、もちろんエンジニアとしての技術面も強いと感じる場面も多いです。かといって、威圧的だったり、何か責められるんじゃないかという気持ちにはならず、安心安全な気持ちで会話ができると思っています。技術面も強いエンジニアには自分ができるからと人に対しても強く出てしまったり、厳しいことを求める人も多かったりする印象があったのですが、宮田さんはそうではないですよね。宮田さんが上司で良かったです。


宮田>
ありがとうございます。自分としてもすごく意識しているところです。基本的には部下を怒らない、叱らないですね。時々そうじゃないこともあるかもしれませんが、すごく気を付けています。私が一番嫌なのは、何かあったときに報告をしてもらえなくなることです。報告してもらえなくなると、大きな問題となった頃にようやく表に出てきて対処することになります。だけど、小さなことでも報告してもらえれば、早めに対処することができますよね。そのため、ネガティブなフィードバックはあまり返さないようにしていて、CTOとしてもエンジニアとしても、心理的安全性はとても大事なことだと思っています。

石田>
そうですよね。エンジニアは他の職種に比べると、個を好む人は多いと思います。集中してコードを書きたい、ひとりで黙々と作業するのが好きな人もいるでしょう。そのためか、ちょっとしたコミュニケーションをとるのにハードルが高いと感じる人も多いように思います。だけど、やっぱりチームメンバーがいることによる喜びや良さを感じている部分も多いと思います。私もリーダーやメンバーと話の波長が合うのか、この人になんでも話すことができるのかという観点で職場を選ぶこともありますから。それでも、開発の現場だとパワーバランスが傾きすぎて、ワンマンプレーになることも往々にしてありますよね。

宮田>
そうですね。エンジニア界隈では、優秀だけどすごく攻撃性の高い人について、『ブリリアントジャーク(Brilliant Jerk)』と表現することがあります。たしか『エンジニアのためのマネジメントキャリアパス』(※)という本などでそう書いてあったと記憶しています。そうしたブリリアントジャークな人の採用は避けるとか、人を選ぶ技術というものは、こうした本や関連する勉強会などでも共通していわれていることなので、私自身も気を付けています。

※エンジニアのためのマネジメントキャリアパス/Camille Fournier(著)
及川 卓也(まえがき)武舎 広幸 (翻訳)武舎 るみ(翻訳)

人生において、いい思い出となるような場所に

石田>
宮田さんはビジョナリーでクリエイティブな方だと思っているのですが、今後ファストドクターテクノロジーズをどういう組織にしていきたいなど、なにか考えていることはありますか。

宮田>
まずはこの3年間で、決定的なイノベーションを起こしたいですよね。それを一緒に実現させることができる組織にしたいというのがあります。そのなかで根底にあるのは、この場所での仕事が人生においていい思い出となってほしいという強い思いです。人はいつか死ぬのだから、仕事はお金や生活のため、自己の成長のため、社会貢献のため、どれを達成するにしてもいい思い出になるところであってほしいとそう思います。そのためには、試合に負けても勝負に勝つ、仲間と助け合って困難なことをなにか達成する、いい人たちと仕事ができて幸せだったなど、そういう日々をいかに維持していくか、再生産していくかということを大事にしています。なにか社会に貢献したいと思っている人、成長意欲が高い人に、ぜひファストドクターテクノロジーズに来てほしいですね。

文:白石 弓夏
撮影場所:WeWork 東京ポートシティ竹芝

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