2022年5月23日から27日にシンガポールで開催された第10回アジア太平洋高齢者ケア革新アワード(The10th Asia Eldercare Innovation Awards、以下、「本アワード」)において、ファストドクターが「INNOVATION OF THE YEAR - RESPONSE TO COVID-19」部門で最優秀賞を受賞しました。
■アジア太平洋高齢者ケア革新アワード(The10th Asia Eldercare Innovation Awards)の概要 今年で10回目を迎える本アワードは、2022年5月23日から27日にかけて、アジア太平洋地域を中心とする世界50か国から、5,000人超の事業者、行政関係者、大学・研究機関関係者等が参加してハイブリッド開催された「World Ageing Festival」内において、高齢者ケアで優れた業績を上げている企業や団体を分野ごとに表彰するものです。本アワードは、高齢者のQOL向上に向けたビジネスやサービスモデルの卓越性を称えるもので、エルダーケアのオスカーとして高齢化業界ではアジア太平洋地域で最も権威のある賞と称されています。 今年は、世界15か国から130以上のエントリーがあり、22のテーマにおいて、各国の有識者で構成される審査員が評価し、表彰が行われました。
■ファストドクターの取組みと受賞理由 高齢化先進国と称される日本では、医療需要が最大となる2040年に向けて、かかりつけ医機能の向上、在宅医療の普及等、様々な施策が検討されています。そのような課題の中で流行した新型コロナウイルス感染症によって、日本の医療体制は崩壊の危機に瀕しました。ファストドクターは、2016年から通院困難者への医療的支援と、かかりつけ医の機能強化に資する活動を行ってきました。コロナ禍においては、そうしたファストドクターの活動が功を奏し、病床の逼迫により自宅での療養生活を余儀なくされた自宅療養者等に対する医療的支援に貢献しました。高齢者においても少なくない数の救命に資する実績は、本アワードにおいて高く評価されました。
■実績が機動力に繋がったコロナ対応 2022年 ▼4月 オンライン医療相談 開始:緊急事態宣言で外出が制限される中、医師がテレビ電話で医療相談に応じた。 オンライン診療 開始:日本で初めて、初診でのオンライン診療(保険診療)が解禁された翌日から、テレビ電話によるオンライン診療を開始。最短1時間で処方薬を宅配。 ▼5月 自宅療養者への健康観察チーム発足:当初は3人の看護師が1日8回、電話での健康観察を実施。 ▼8月 在宅PCR検査 開始:全国で初めて、訪問でのPCR検査(行政検査)を開始。 ▼12月 発熱診療の受託 開始:感染対策を確保することのできない医療機関からの依頼で、発熱診療を代行。
2021年 ▼1月 パルスオキシメーターの無償貸与 開始:入院病床の逼迫により、入院ができない患者が増加する中、民間企業で初めて、自宅療養患者へ夜間・休日の診療を受託。東京都板橋区と提携。 ▼2月 東京都板橋区と提携:入院病床の逼迫により、入院ができない患者が増加する中、民間企業で初めて、自宅療養患者へ夜間・休日の診療を受託。 ▼4月 自宅療養者支援の公的連携を拡大:東京都全域および、別個に東京都世田谷・区荒川区と連携開始。自宅療養者への夜間・休日の往診・オンライン診療などを受託。 大阪府全域と連携開始:「自宅療養者緊急相談センター」の運営および、夜間・休日の往診・オンライン診療を受託。 初の在宅酸素療法 開始:入院ができない肺炎患者へ、在宅酸素療法を開始。日本で初事例。 ▼5月 コロナと戦う医師向けの特典プログラム 開始:コロナと戦うファストドクター医師たちへ、診療数に応じた特典プログラムを開始。 ▼6月 ワクチン副反応相談窓口 開始:ワクチン接種者の副反応専用窓口を開設。相談受付から医療支援まで。 ワクチン職域接種 開始:企業主体の大規模ワクチン接種事業の支援を開始。社員家族・取引先も対象に。 ▼9月 自宅療養者支援の公的連携を拡大:神奈川県横浜市・千葉県全域および別個に千葉市と連携開始。自宅療養者への夜間・休日の往診・オンライン診療などを受託。 東京都が酸素濃縮器を優先貸与:東京都において自宅で肺炎を起こす患者が急増。都はファストドクターに酸素濃縮器を優先貸与した。 自宅療養者へ食料を無償提供 開始:食料品の確保が難しい患者へ、往診時に食料や飲料水といった物資の無償提供を開始。 内閣総理大臣・厚生労働大臣が視察:コロナ禍での先進的な取り組みとして、当日の菅総理大臣・田村厚生労働大臣が視察に来訪。 東京都都知事 会談:自宅療養者への医療支援の取り組みについて意見交換。 ▼10月 滋賀県全域と連携開始:医療資源の乏しい地方都市へ、首都圏からオンライン診療で医療を提供。 ▼11月 神奈川県茅ヶ崎市と連携開始:医師会と連携して昼夜を分業し、自宅療養者への往診・オンライン診療などを受託。 訪問ワクチン接種を開始:東京都練馬区で在宅療養中の高齢者や障害者に対し、医師が自宅へ訪問してワクチン接種を実施。 ▼12月 横浜市コロナ専門病院の診療を担当:軽症〜中等症Ⅱまでのコロナ患者専門病院の夜間診療を担当開始。
2022年 ▼1月 福岡県北九州市と連携開始:往診には対応していない遠隔地へ、東京からオンライン診療で医療を届けた。 ゼビュディの在宅投与 開始:中和抗体薬ゼビュディの在宅投与を開始。医師が遠隔で看護師に指示。 ▼2月 高知県全域と連携開始:24時間365日体制で無医地区に対してオンライン診療を提供。 空港検疫での陽性者診療 開始:厚生労働省からの依頼を受け、空港検疫で陽性となったホテル療養患者への往診・オンライン診療を開始。 ▼3月 高齢者施設のクラスター対応を開始:埼玉県・大阪府からの依頼を受け、クラスターが発生し主治医が対応できなくなった高齢者施設の代診を開始。